海底を通る海の細道?

富江町に井坑(いあな)と呼ばれる溶岩流でできた溶岩トンネルがあります。

以前はかなり奥まで入れたのですが、今は崩落の危険があるとのことで立入禁止になっています。高校生の頃に、奥まで入って湧水に生息しているめくら魚(真っ暗なので目が退化したらしいです)を捕りに行ったことがあるんですが立入禁止は残念です。でも危険防止のためだから仕方ありせん。

このめくら魚は正確にはドウクツミミズハゼという名前がついていて、なんと!世界でこの井坑にしか生息していないそうです。(けっこうキモチワルイ魚でした)。

この溶岩トンネルは全長が1400メートルあると言われています。数時間おきに干満の差があることから、対岸すぐ近くの黒島に続いていると信じられています。(実際に行った人の話は聞いたことがありません)。

かって、この富江町は五島藩とは独立した行政地で、日本最西端の旗本領だったためか、五島の他の地区とは言葉や風習など微妙に違っています。

例えばこれ。 何なのかわかりますか。

正解はカンコロ棚です。

五島を代表するふるさとの味と言えば「カンコロ餅」もそのひとつです。基本的に海風が当たる場所に作ることは他地区と同じですが、富江町のカンコロ棚は土台と壁の部分を溶岩石で積上げます。他地区はほとんど竹を組合せて作っています。

富江町はカンコロ棚に限らず、溶岩石を様々な形でうまく利用しています。

立派な倉庫ですね。

畑の水道にも。     先人の素晴らしい知恵です。

また、五島ではほとんどが稲作ですが、富江町はほとんどが麦を栽培しています。

実る稲穂もいいですが、麦畑はなんとなくスコットランドのイメージを浮かべてしまいます。(行ったことないけど・・・)

最後に、今や高級な和牛ブランドになりました。五島牛さんたちです。

 

ちゃんと五頭いますね。

五島特派員  庄司好孝

海(水)の細道

細道探訪は絶対に歩かないと駄目です。車に乗っているとアッと思ったときには、もう通り過ぎた風景になってしまいます。

歩けばホラ、こんな素晴らしい瞬間に出会えます。

冬の陽だまり。祝福してるのは特に私じゃないんでしょうけど、少し得した気分でした。

 

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限界集落という言葉

インターネットで「限界集落」の定義を調べてみました。

過疎化・高齢化が進展していく中で、経済的・社会的な共同生活の維持が難しくなり、社会単位としての存続が危ぶまれている集落。中山間地域山村地域、離島などの社会経済的条件に恵まれない地域に集中している。大野晃・高知大学名誉教授が最初に使い始めた概念だ。

へー、そーなんだ。

離島に暮らしている私としてはすごく嫌にしか聞こえない言葉です。否定的なニュアンスしか感じないのは私だけかな? 私は(とても)シアワセなんですけど。

でも、これってあくまでも学者とか行政とかの机上の数字だけ目線のような気がして仕方ないんですけど。 そこで暮らしている人たちの気持ちを考えてはいない気がします。そもそも「社会経済的条件」ってなによ。便利さが一番だよ。不便で可哀そうだね。ってなんとも上から目線じゃないですかー。

ずっと、その土地で暮らしてる人たちの全てが快適さや便利さを求めていると思ったら大きな間違いだと思います。優しくて懐かしくてほろ苦い記憶が染み付いている生まれ育った土地、空や空気、さらに臭いなどは、他人がはじき出す数字では絶対にわからない財産です。

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五島の細道はやっぱり海!でしょ

三井楽町の西北端は東シナ海。 去年ここの岬周辺が国の名勝に指定されました。日本で最後に沈む夕日が見れるんですね。ここから見る夏の海はキラキラ光り、冬の海は怒り狂った頑固親父です。

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五島は細道の宝庫です!

五島に限らず古くからある港町の、埋め立てなどしていない道はほとんどが狭くて入り組んでますね。

不思議・・・。だけどなんか共通の理由があるんでしょうね。
五島もご他聞にもれず、港周辺はほぼ全域埋め立てられた土地です。
でも、この港大橋を渡ると・・・
 
 

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五島、ふしぎのキャンプ。

もうすぐ夏ですね。家族旅行をお考えの方、五島でキャンプはいかがですか?こちらは、福江島の南側にある「さんさん富江キャンプ村」です。美しい海岸沿いの、とても過ごしやすいキャンプ場です。今回行ってみてはじめて知りましたが「未来に残したい長崎100景」にも選ばれているんですよ。

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万葉の小道

すっかり秋ですね。のんびり歩きながら、空の色や、雲の形や、ひんやりした空気から、秋を感じる瞬間はなんとも楽しいものです。今日はそんな秋にふさわしい散歩道のご紹介です。福江島の三井楽町はその昔、遣唐使が唐へ向かう際の最後の寄港地でした。そこで風を待ち、大海原へ決死の覚悟で漕ぎだしたのだといいます。そのため、三井楽という地名は長い間憧れや悲しみとともに語られ、万葉集にもその名が登場するほど。

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写真に写らない景色 ~魚津ガ崎公園~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魚津ガ崎。これで「ぎょうがさき」と読みます。福江島の北に位置する岐宿町には、大小さまざまの入り江をつくる岩肌の海岸がつづいていて、その中の岬のひとつが魚津ガ崎という場所です。車を駐車場に停めて、草原の細い道を海の方へ歩いて行くと、しばらく視界は木々に覆われているのですが、岬先端の手前で急にパッと開けます。ババーンと海。ババーンと島々。思わず「ああ」と声がもれてしまう景色です。

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