title03.jpg

  茨城県つくば市出身システムエンジニアのT・斎藤さんが運営するサイト「長崎ガイド」をご存知ですか?関東出身者ならではの視点で捉えた長崎観光ガイドは、型にはまらないユニークな切り口で多くのファンを獲得しています。長崎の街の楽しさに改めて気づかせてくれたT・斎藤さんって、さてどんな方なんでしょう?

――「長崎ガイド」を作ろうと思われたきっかけを教えて下さい。

斎藤さん(以下、敬称略)ウェブの出始めの頃、カードゲームのホームページを作っていました。それなりにアクセス数は増えていったのですが、見てくれていたのは子どもがほとんど。それに内容がオタク過ぎて会社の同僚へいちいち説明が必要なのもどうかと。長崎に来て2年目ぐらいに、もう少し一般的なサイトを作ろうと始めたのがきっかけです。


――最初はどんなコンテンツがあったんですか?

斎藤 トップページに平和記念像があって、あとはちゃんぽんと眼鏡橋など4つぐらいしかありませんでした。そこから徐々に増えていきましたね

――主にどんな人が見ているのでしょう?

斎藤 県外から長崎に来る人や実際に長崎に住んでいる人です。このサイトを始めてみてわかったのが、長崎って“長崎好きの人が多い”ということでした。僕は茨城出身なんですが、東京周辺の関東出身者ってあんまり郷土愛がないんですよ。


――住んでいると気づかない長崎の魅力を、斎藤さんのサイトを見て改めてそうそう!って納得する人も多いのかもしれませんね。

斎藤 あとは単純に長崎にはネタが溢れています。長崎弁ひとつ取っても新鮮でした。焼き鳥屋のおばちゃんやお客さんの話をじっと観察していたこともありました。「バラばひとつ」って“ば”の使い方とか。

IMG_2011_10_07_2429.jpgくんちの風景も写真や動画でレポート

――なるほど(笑)。10年前にサイトを始められたそうですが、変わらず人気のコンテンツは何ですか?

斎藤 時季によって変わってきますね。8月9日の原爆の日の頃には平和公園、くんちの頃にはくんち…といった具合に。コンスタントに人気があるのはちゃんぽんでしょうか。現在のメインコンテンツはもっぱらコラム(日記)です。ニフティが運営するデイリーポータルZというサイトのライターを担当するようになってからは、そちらに長崎ガイド的なことも書いています。これは2004年からずっと毎月の本数を決めてやってまして、日々ネタを探して歩き回っています。


――離島に足を運ばれているのもネタ探しの一環ですね?

斎藤 離島は独特の文化がありネタの宝庫です。五島には2回出かけ、1回目は福江島、奈留島、上五島の若松島、2回目は久賀島を回りました。

RIMG31851.jpgながさきガイド内のコラムでは対馬へ取材に行った際のレポートも。

――特に面白かったのは?

斎藤 奈留島と久賀島は衝撃的でしたね。奈留島はタクシーでまわったんですが、ドライバーが女性で松任谷由美が作詞作曲した校歌があるという奈留高校へ連れて行ってもらうことになりました。通常、学校を取材する際には事前に申請をしたり気をつかうんですが、この時はタクシーで運動場に乗りつけ、そのへんにいた生徒にドライバーの女性が声をかけて「歌わんね」って。びっくりしました。


――それは面白いですね。

斎藤 その後、読者さんから気になる場所のリクエストが来ていたスーパーへも連れて行ってもらったんですが、お店の人がとても喜んで下さって「船で長崎まで送るよ」って言われました。翌日、まだ回るところがあったので実現しませんでしたが。久賀島ではフェリーターミナル自体がターミナルというより小屋でびっくり。暖房もなく寒かったので、そこで1人スクワットをして船を待ちました。


――今後、ウェブを通してやってみたいことは?

斎藤 現在、進行中なのが長崎市内中心部にある中通り、寺町、中島川周辺エリアの町おこし「町人町プロジェクト」です。プロジェクトのウェブ担当を任されていて、ユーストリームを使った情報発信を考えています。ただ、テレビやラジオのスタッフのようにプロではないので、どういう方法で映像を作り発信するのかが課題ですね。今考えているのは、喋りたい人がカメラの前に集まって超ユルユル・グダグダでやるというのもありかと。お酒をダラダラと飲みながら5分くらい沈黙があって、そこに見ている人がツィッターでツッコミを入れるとか。


――方法はいろいろありそうですね。

斎藤 はい。発信者になりたくても実際どうしたらいいのかわからない人って多いと思うんです。記事を書くにしてもスキルがない、でもしゃべることはできるという人の情報発信源になれればと。まずは身内が面白がるところから始まることが大事。身内さえも面白がってくれないと広がっていかないと思うんです。ウェブと紙媒体の融合というのもいつかはやってみたいですね。ウェブの世界だけで閉じるのではなく、紙を通して現実の世界とつながるというのも面白いと思います。


今後はもっともっと長崎寄り、地元寄りのコンテンツ作りに力を注ぎたいと斎藤さん。その視点でますます楽しい長崎情報を期待しています!

T.jpgT・斎藤さん
1971年茨城県つくば市出身、システムエンジニア、ライター。2001年より長崎在住、長崎検定3級。独自の視点で展開するサイト「長崎ガイド」をはじめ、ニフティ・デイリーポータルサイトでもコラムを執筆中。 長崎ガイド http://www.nagasaki.web-saito.net/

|1|2|3|

LinkIcon