愛しの島グルメ|長崎スタッフ|しましま|2011.09.12
ふるさとの味に挑戦 大瀬戸町雪浦の郷土料理「つぼき」
長崎島ブログ担当のオオグッチーです。40歳手前のいわゆるアラフォーな私ですが、忙しい仕事の合間の息抜きとなっているのが実はお料理なんです。忙しい時こそなぜだか料理を作りたくなる…というととっても料理上手な私をイメージされる方もいらっしゃるでしょうが、そんなことは全くありません。いろいろレシピを見て試行錯誤しながら、やったぁできたぁと満足することに快感を覚えているのです。
そんな私が挑戦してみたいとずっと思っていた料理が、故郷である大瀬戸町雪浦の郷土料理「つぼき」というお吸い物。「つぼき」って初めて聞くという方も多いでしょうね。「つぼき」は雪浦地区に古くから伝わる郷土料理のひとつで、法事の時などに出される精進料理でもあります。私が子供の頃は法事などの行事ごとは自宅で行うことが多く、お客様に出す料理も家族と親戚が総出で作っていたものです。もちろん小さかった私は料理する様子を眺めているだけでしたが、御膳に並べられた料理の中でこの「つぼき」の味だけは今でもしっかり覚えています。さて、そんな思い出の味を自分で作ってみようと母に早速電話。材料や作り方を伝授してもらいいざ!
「つぼき」の大きな特徴は2つあります。まず1つめは精進料理なのでお肉やお魚類を一切入れないということ。具材は野菜のみでそれらはすべて細かく刻んで使うのです。作ってみると、この野菜を細かく刻むという作業が一番大変でした。最後の厚揚げを切る時には疲れてしまい、他の具材より若干大きめになってしまいましたが、まぁ家で食べる用なのでそのへんはご愛嬌ということで。
もうひとつ特徴が、味付けに砂糖を入れるということです。甘めの汁になるので食べる直前にすり下ろしたショウガを入れるのもポイントですね。そのほか、味付けは醤油や塩などとってもシンプル。母は粉末ダシも少し入れているようです。
「つぼき」はたくさん野菜が摂れて体に良く食べ応えも充分。この日は父が畑で作ったかぼちゃを煮付け、母の「つぼき」と父の「かぼちゃの煮つけ」が仲良く我が家の食卓に並びました。普段なかなか会えない2人のことを思いながら、もちろん完食しましたよ。