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島の細道 五島特派員取材|ナカムラ|2012.10.10

写真に写らない景色 ~魚津ガ崎公園~

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 魚津ガ崎。これで「ぎょうがさき」と読みます。福江島の北に位置する岐宿町には、大小さまざまの入り江をつくる岩肌の海岸がつづいていて、その中の岬のひとつが魚津ガ崎という場所です。車を駐車場に停めて、草原の細い道を海の方へ歩いて行くと、しばらく視界は木々に覆われているのですが、岬先端の手前で急にパッと開けます。ババーンと海。ババーンと島々。思わず「ああ」と声がもれてしまう景色です。

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 岬の先端に向かって伸びるその細い道沿いには、バンガローがたっています。私も先日はじめて泊まってみましたが、窓からの景色は格別で、しかも夜に外に出ると、星が海にこぼれ落ちそうになるくらい見えました。市街地から離れているために、人工の光が少ないのが理由だと思います。流れ星もたくさん見えて、ロマンチック・・・というより豪快な夜の景色を堪能できました。

 バンガローのある岬からは、海沿いに遊歩道も整備されていて、この道をてくてく歩いていくと、浜田海水浴場という砂浜にたどりつきます。岩肌がつづくこのあたりの海岸に、突然あらわれる小さな砂浜。いつ行ってもプライベートビーチ感覚で楽しめます。

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 水平線が広がる海原の朝日は、きっと、絶景に違いありません。過疎化が進んでしまっている赤島ですが、昔ながらの暮らしを大切に生活している人々の様子が窺えました。みなさんも、波と風の音を感じる赤島に来てみてはいかがですか?

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 魚津ガ崎は、その昔、遣唐使が唐に渡る前の最後の寄港地のひとつだったそうです。唐に向けて出発した船は、4艘あれば、3艘は途中で遭難したというほど命がけの旅でした。それを知ってか、島の人々は遣唐使の出船にいつまでも別れを惜しんだといいます。

 そんなストーリーを知ると景色はとたんに深みをおびてきます。その場所にある時間の積み重なりや、エピソードや、人との出会いが景色の見え方を変える。自分の好きな景色を思い浮かべるとそんな気がします。

 五島を訪れる方たちにとって、五島の景色が単にきれいというだけでなく、やさしいとか、なつかしいとか、そんな感情の深みを伴った景色になってほしいと思います。それをつくるのは、きっと人とのふれあいだと思います。だから、五島に来たときは、どうぞお気軽に島の人たちに声をかけてみてください。どんな美しい絵葉書にも伝えきれない景色が五島にはあります。

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