もう10月になってしまいましたが、少し時間を遡って、お盆の伝統行事を紹介しますね。ペーロン競争や盆綱引きや盆相撲など、子どもから大人まで参加する、地域のつながりが感じられる行事が、多く残っています。壱岐のお盆は、今なお各地区で様々な伝統行事が大切に行われています。その中でも、100年以上の歴史がある、芦辺町八幡浦の「カズラ曳き」は、3日間も続いて行われます。
八幡青年団を中心に、「浜カズラ」と呼ばれる植物の蔓を集め、編みあげた約10メートルの長さの綱を、地域の子どもから大人まで約100人が一緒になって、通りを練り歩きます。13・14日は、西方浄土からの先祖の霊を迎えるため、八幡浦を西から東から西へカズラを曳き、15日は東から西へカズラを曳き、先祖を見送ります。
「エンヤマイト」 「ヤッサーモッサー」
掛け声もいさましく、太い所は1mにもなる綱を曳く姿は勇壮。沿道から、力水がかけられ、水を吸ってますます重くなったカズラ綱。約500メートルの通りを、3,4時間近くもかけて曳く姿に、地域の連帯感を感じます。
最終日15日には、綱の通り道でお盆の供え物を燃やし、送り火で先祖を見送ります。