愛しの島グルメ|長崎スタッフ取材|しましま|2015.2.18

常備菜にしたい甘辛そぼろ

今回のグルメは、浦上そぼろをご紹介。ネーミングの由来には諸説あります。「粗いせん切りのことをそぼろというから」「ポルトガル語のソブラート(余りものという意味)が転じたもの」などいろいろ。何はともあれ、まずは作ってみることにしました。

作る前に浦上そぼろのレシピが載った本やインターネットで予習したところ、マストな具材は豚肉、ごぼう、こんにゃくのようです。ごぼうは、ささがきが太くなってもいいとのことだったので、安心して!?粗めに切りました。


私がプラスした具材は、せん切りにしたにんじん、さっとゆでて細かく切ったさやいんげんに水で戻したしいたけ。ほか、揚げかまぼこやもやしを入れる方も。具材は、もちろん「そぼろ」で。豚肉も細かく切るということで、インパクトに欠けるのでは?と思いましたが、それが、かえってポイントかも。豚肉を大きくカットしてしまうと、豚肉の炒めものになっちゃいますから。豚肉の部位はお好みで。バラ肉でも、モモ肉でもOKです。

わりと「3行レシピ」的で、作り方はカンタン。①具材を粗いせん切りにする②サラダ油をひいた鍋に、豚肉を入れ、炒めた後、他の具材も入れて炒める③調味料を加えて炒り煮する。以上! 調味料は醤油、酒、砂糖。甘辛い、あのきんぴらごぼうの味に近いと思われます。だし汁を少し足して、しっとりさせる方もいれば、私のように、しいたけの戻し汁を少し加える方もいるようです。


長崎人たるもの、やはり砂糖は多めにしたいもの。年配の方は、今でも砂糖が足りないことを「長崎のとおか(遠い)」といいます。昔、砂糖が長崎から輸入品として入ってきた貴重な調味料だったことから来た言葉だといわれています。長崎から入ってきた砂糖が少ないから、長崎が遠い。上手い言葉ですよね~。言葉ひとつで、長崎の歴史も知ることができるなんて。

浦上そぼろは、肉を食べる習慣がなかった日本人のために、ポルトガルの宣教師が、野菜と一緒に調理して食べることを教えたともいわれています。豚肉を細かく切るというのも、食べ慣れていない日本人のために、そうしたのかな~と思ってしまいました。浦上と名前がついているだけあって、浦上地区では、今でも家庭料理として作る方も多いとか。

また、長崎市内の小学校の給食でも出されるそうです。作ってみて思ったけど、コレ、常備菜にピッタリ! 豚肉とごぼう、こんにゃくを軸に、いろんな具材を入れて、「マイ浦上そぼろ」を完成させたいと思いま~す。

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