春のお彼岸の中日、
壱岐の「仏参り」と言われる、
「美濃谷(みのんたん)さん」のお参りに初めて行ってきました。
この日は「道作り」といって、
各地区の道路の畦道などの草を刈ったり、木を切ったりしながら、地元の環境整備をする日にもなっています。
きれいに整備された道路を通って、
初めてのお参りにわくわくしながら、
一人で参加してきました。
3月17日のお彼岸の入りからこのお参りがスタートしています。
「親族の別れ年には必ず参るもの」と言い伝えられているそうです。
今まで話には聞いていたのですが、
なかなか機会がなく、何も知らずに行くと・・・。
女竹に椿の花をさした杖を持って来て、
たくさんお供えしてあります。
女竹(めだけ)は、大人の親指くらいの太さの竹です。
壱岐の里山には、たくさん生えています。この竹に、今が盛りの椿の花を挿し、杖としてお供えするそうです。
お供えをしたら、別の方の杖を代わりにもらって帰り、自分の家のお墓にお供えする風習もあるそうです。
子どもたちも一生懸命に水を汲んでいます。
私は、初めてこの井戸を見ました。
かなり深く、お賽銭もたくさん入れてありました。
「涙川(なみだごう)」と言い、
覗くと水面に死別した人の顔が浮かび、
涙にくれるといわれています。
お堂には金が鳴り響き、祭壇にはたくさんの
へそ菓子とお札、お賽銭が供えられています。
ヘソ菓子は、おへそのような形をしているお供え用のお菓子です。
壱岐に来て初めて見たこのお菓子。
どんな味かと一度食べてみたのですが、
味は付いてないので、食べてもおいしくありません。
お彼岸近くになると、スーパーにもたくさん売られています。
壱岐西国三十三番観音巡礼
第三十三番札所のこの美濃谷さんは、
美濃国揖斐郡谷汲村、天台宗谷汲山華源寺になぞらえたものだそうです。
壱岐で、三十三か所巡りを楽しむことができるのも新発見!
お地蔵さまもたくさんありました。
お彼岸の期間中、特別に手打ちのそばやうどんも食べることができます。
大変な人気で、壱岐の島中から集まってくる参拝者は
これを目当てに来ているとも、聞いたことがあります。
特にそばは、初日2日間で完売したそうです。
来年は彼岸の入りにお参りして、
まぼろしの「壱州そば」を食べてみたいと思います。
今年は境内の桜もまだ固いつぼみでした。