ご利益ヨロシク 長崎スタッフ取材ながさん|2015.3.24

人生の節目節目でご祈願を

春は別れの季節、旅立ちの季節。ちょっぴり悲しいけれど、またいつの日にか会おう――そんなときに祈願したい場所を、今回はご案内します。

訪れたのは長崎市新大工エリア。シーボルト通りがあることでも知名度は高いと思われます。通りの看板にもシーボルトが描かれていて、今でもシーボルトは、町の人々のヒーロー。




「長崎街道ここに始まる」の石碑。そう、ここが長崎街道の起点です。昔の道は、今のようにアスファルトでもないから、歩きにくかっただろうし、しかも草履や下駄だろうし。長崎街道は、坂本龍馬や吉田松陰といった幕末の志士や游学者、長崎奉行やオランダ商館長まで、様々な人々が行き交う通りでした。現在は、車道でもあるので、なかなか車の多い通りにもなったようです。








案内看板によると、ラクダも、この通りから入ってきたらしい。現代でもラクダがこの道を通ってきたら話題になるなぁ。情報の発信地にもなっていたに違いない。





ご紹介が遅くなりましたが、本日の舞台は、こちらの桜馬場天満神社。1663年(元和9年)に現在の場所に建てられたそう。それにしても鳥居が……すごいことに……!!






遠くからだと鳥居が建物に突き刺さっているように見えたけど、さすがにそれはなかった。しかし、このギリギリ感。ある意味、神業です。









天満というと、そう、菅原道真公を祀った神社。道真公といえば、牛好きで牛との縁も深いお方なので、ここにも御神牛が鎮座まします。身体健全の祈願もできるので、自分が健康になりたいと願う身体と同じ御神牛の部分をさすると良いそう。道真公だから、特に頭が良くなりますようにとの願いが叶う率、高し!? 道真公の好きだった梅の花も見事。

もうひとつ願掛けができます。それは、冒頭にもふれた旅の安全祈願。幕末、長崎街道の起点に近いこともあり、ここで旅の安全を祈願しつつ、酒を酌み交わしたといわれています。昔の旅は危険がいっぱい。もしかしたら、今生の別れってこともありうるから、なおさら祈願したくなるんでしょうね。旅に出る喜びもあり、不安もあり、友との別れが寂しくもあり。楽しいことばかりではない、複雑な心境だったのかも。

境内はあまり広くないけど、見どころ満載。裏手には熊谷稲荷神社もあり、商売繁盛も祈願できます。梅が咲く境内で滑り台って楽しそう。







赤い鳥居から石段を下りていくと、名所があると聞いたので、さっそく行ってみることに。





























右が長照寺別院と織部善神堂の石碑、左は長崎祠記碑(しきひ)といわれる西道仙の石碑です。でっかい石だな~。西道仙は明治時代に活躍した文化人で、長崎県政の発展にも貢献した大物。




また桜馬場天満神社に戻ってきました。猫の額ほどの神社ですが、壮大な歴史ロマンに満ちあふれている! 現代人の私たちも、いろんな”旅立ち”の前に、お参りしたいところです。

桜馬場天満神社
ご利益 旅行安全、身体健全(御神牛)、商売繁盛(熊谷稲荷神社)
アクセス 新大工町電停より徒歩約5分

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