島の細道 壱岐特派員取材|武原|2012.3.13

勝本浦さらく


 壱岐の北部、最大の漁港である勝本港付近は、「勝本浦」といいます。今回は、長崎さるくに擬えて、「勝本浦さらく」を考えましたので、ご案内します。







 郷ノ浦から勝本浦まで、壱岐を南北に走る国道382号線は、現在の天皇が皇太子だった頃、壱岐に来られることになり、整備されたそうです。県道174号線との交差点には、変わった石があります。民家の一部にせり出した大きな石は、何に見えますか?昔の人は「亀」に見えるということで、ここの地名は「亀石(がめいし)」と言います。




 国道382号線を北上し、勝本港の手前左側には、勝本城址公園があります。ここには、松尾芭蕉の弟子・河合曽良の句碑(壱岐が終焉の地)や曽良の生誕地である諏訪市(友好都市)からの御柱もあります。




 また展望台からは「名島島」や海上自衛隊基地がある「若宮島」、クルージングや海水浴場などができる「辰の島」も見えます。毎年8月15日にはここで、花火大会も見ることができますよ。

 勝本城址から勝本漁港に行く途中、ちょっと変わった看板を発見!この塀は捕鯨業で財をなした土肥鯨組が、新町の御茶屋屋敷に大豪邸を築いたとき、財の象徴として3年の歳月を費やして作ったもので、長さ90メートル、高さ7メートルあります。隣の2階よりも高く、切り出した石を積み上げてあります。無用の長物という意味で「アホウベイ」というのでしょうか?




 勝本最後の鯨組として存在した「永取組」は、もともと原田姓だったものを、「鯨を末永くとるようにと、永取にした」という碑もありました。



 ちょっと疲れた方は、「大久保本店」でコーヒータイムはいかがですか?築130年ほどの古民家を改装したお洒落なお店です。壱岐の御座敷の様子も分かりますよ。

 勝本の朝市や聖母宮(しょうもぐう)など、まだまだたくさんさるくコースはあるのですが、今回はここまで。お気に入りのさるくコースを発見するのも楽しいですね。

<アクセス>

*郷ノ浦港から国道382号線を勝本方面へ。
 ・勝本城址は城山公園の看板を左折。
 ・アホウベイは国道382号線の最北端を右折し、100メートル先の右側。
 ・大久保本店は国道を左折し、勝本郵便局方面へ。看板あり。
  途中に、永取組の碑もある。


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