島の細道 五島特派員取材|庄司好孝|2015.5.21
信仰の力はすごい! 五島の細道です
福江島には代表的な堂崎教会以下、数多くのキリシタン教会があるんですが、残念ながら世界遺産候補リストからは外れてしまいました。
でも、そんなの関係ないのだ。 教会は世界遺産だから見る、というものとは少し違うでしょ。 隠れキリシタンの人たちが自身や家族たちの命をかけた信仰の力に、信者ではない我々も感銘を受けて尊敬の念で五島各地の教会を訪れるのです。(負け惜しみも少しだけ・・・)
福江港から車で約40~50分。ほぼ菱形になっている福江島の中心寄りにに繁敷教会があります。港から10分も走ると、島とは思えないような山道をウネウネと登って行きます。私の年季物の軽自動車にはかなりの難行。やっとの思いで繁敷集落に到着。
ここから、正面奥に見える山の頂上付近に目指す繁敷教会はあります。約6キロ強の山道になります。考えてみてください。現代なら5~6キロの山道ではあっても車なら10分もあれば到着しますよね。でも、今でも延々とこんな道なんですね。
こんな道を、多分、毎週日曜日には雨の日も雪の日も、猛暑の日にもミサに出かけていたんですね。その行為がすでに信心ですよね。私にはムリ。年に一回でもムリです。
やっとたどり着きました。 繁敷教会。十字架がなかったらまるで公民館か倉庫です。内部の写真はタブーなのでご紹介はできませんが、清潔で簡素な礼拝堂でした。
左にある道のすぐ横に民家がありましたけど空家の様子でした。でも大きな樹に繋がれた黒犬が2匹いて、盛んに尻尾を振ってくれました。食器が置いてあったことから、(あくまでも私のの想像ではありますが)信者の方たちが皆さんで面倒をみているんではないでしょうか。
繁敷集落の近くには繁敷ダムがあります。ダムの周囲は整備されたミニ公園になっていて4月には、大ぶりできれいなピンクの桜がいっぱい咲いて、隠れた癒しスポットになっています。取材に行った時はサツキの花が満開でした。
五島特派員 庄司好孝