すっかり秋ですね。のんびり歩きながら、空の色や、雲の形や、ひんやりした空気から、秋を感じる瞬間はなんとも楽しいものです。今日はそんな秋にふさわしい散歩道のご紹介です。福江島の三井楽町はその昔、遣唐使が唐へ向かう際の最後の寄港地でした。そこで風を待ち、大海原へ決死の覚悟で漕ぎだしたのだといいます。そのため、三井楽という地名は長い間憧れや悲しみとともに語られ、万葉集にもその名が登場するほど。
そんな三井楽の町には、いま「万葉公園」という美しい公園があります。海を見渡せる小高い丘には遣唐使船のミニチュアが置かれています。季節ごとに美しい花が咲き、その合間を縫うようにつくられた小道では、万葉集の歌がいくつも紹介されています。ほんの数十分の散歩道に、千年を超える時間がつまっている。そう考えたら、とてもロマンチックだと思いませんか?
公園内には全長100メートルはあろうかという滑り台や、アスレチック遊具もあり、子どもたちは万葉集も遣唐使もそっちのけで夢中になっています。でもいつか大きくなって、公園にあった遣唐使船や、たくさんの和歌をおぼろげにでも思いだした時、島に流れる時間の重みを感じてくれるかもしれません。福江島に来てときは、ぜひ三井楽にも足をのばして、この公園で散歩してほしいと思います。
万葉公園
福江の市街地から車で約35分
近くには、有名な高浜海水浴場や、白良ガ浜海水浴場があります。
万葉公園の紹介文は最高です。私も帰省した時、散策しました。子供の頃みんなで遊びほうけたものでした。人口流出で残っている人たちの肩の荷は重くなるばかりです。他人事になってしまいますが、護り続けて下さい。感謝しています。
>ちゃんぽん屋さま
コメントありがとうございました。万葉公園のあたりはきれいな場所が多いですね。知っているつもりでも、行くたびに発見があります。みんなで大切にしつづけていきたいです。