ラピュタの空
8月16日、五島市野々切町出身 美術監督の山本二三(やまもとにぞう)さんによる『夏休み絵画教室”さぁ 君も描こう ラピュタの空”』が開催されました。
山本二三さんは、1953年6月27日生まれ。五島市野々切町出身。子供の頃から絵が得意だった二三さんは、中学卒業後上京し建築と絵画を学び、美術系専門学校在学中に東映系の美術スタジオに勤務しました。
その後、NHKで放映されたテレビアニメーション「未来少年コナン」(1978)で自身初の美術監督を務め、以降、スタジオジブリ制作の「天空の城ラピュタ」(1986)、「火垂るの墓」(1988)、「もののけ姫」(1997)など、美術監督として数々の名作に携わりました。
現在も(有)絵映舎代表として会社経営の他に新人の育成、また美術監督、演出家として活躍を続けながら、自身のライフワークでもある、五島列島を描く「五島百景」にも挑戦中です。
その山本二三さんが、五島モンパルナス構想推進事業の一環であるこのイベントに賛同してくれて、この運びとなりました。「五島モンパルナス構想」とは、芸術の都フランスのパリにあるモンパルナス村のような芸術村を五島列島奈留島に実現し、多くの芸術家や芸術家志望者が定住又は長期滞在として創作活動をするとともに、美術教室を開催し、交流人口を拡大して地域の活性化を図る構想です。
各小学校から抽選で選ばれた25名のラッキーな子供たちと一緒に、福江港から奈留島へ渡り、奈留離党総合福祉センターに着きました。
このイベントのタイトルになっているように、二三さんの代表作に「天空の城ラピュタ」があります。二三さんが描く雲は、"二三雲"と呼ばれ,独特な雲の描き方です。
子供たちから観たら、いや、大人が観ても魔法を観ている様です。
二三マジックを観るのは、二度目なんですが、初めて拝見した時、あまりの凄さに涙がでました。
技術はもちろんなんですが、絵や写真や音楽などの作品って人柄がでますよね。そこにグッと惹かれていくんです。笑顔が素敵な二三さんが描くんだもん、そりゃ素敵な作品になりますよ。
子供たちも、二三さんの見様見真似でそれぞれの雲を描いていました。このイベントに参加した子供たちは、これから空を描くことがある時には、ここぞとばかりの自信を持って描くはずです。どや顔でね。絵って自信を持つことが大切ですからね。
抽選に外れた子供たちの為にも続けていきたいと、二三さんをはじめ、市の職員の方が仰っていました。
子供たちにとって、絵を描くことが特別な事にならないように。この様に絵に触れ合える環境はとても大切だと思います。
今回のイベントは、この笑顔見たら大成功でしょ!!!
来年もまた"ラピュタの雲"をみんなで描けたらいいな!!!
photo: Akika Kawabata