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島の細道 対馬特派員取材|鍵本泰志|2015.12.2

厳原港のシンボル 立亀岩(立神岩)

対馬に生れた人々にとって、進学や就職で故郷を離れるときに目にするのは出航する船から眺める港の風景でした。

DSC0019-800.jpg厳原港の東岸には立亀岩(たてがみいわ)と呼ばれる巨大な岩がそそり立っています。島人はこの岩を見ながら、不安や希望を胸に都会へ旅立ち、お盆や正月に里帰りした時は、この岩を見て故郷へ帰ってきたと懐かしい気持ちと安堵感が湧き上がったものでした。

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祖母に聞いた話では、フェリーや高速船、韓国航路の船が入出港している現在と違い、昭和初期までこの立亀岩の下は浪打ち寄せる海岸で、恋に破れた乙女が身投げするような場所だったとか。

立亀岩という名は亀が立っているような形からつけられたようですが、これは後世つけられたもので、本来は立神岩(たてがみいわ)といい、神が降り立つ場所だったようで、航海安全の神、住吉神社が祀られています。

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昔は船が出港する際は大勢の見送りの人とデッキで旅立つ人が色とりどりの紙テープで繋がり、船が岸壁を離れるとテープが切れ哀愁を誘ったものでした。飛行機が普及している現在では、見送りもあっけないように感じます。都会へ旅立つ人が最後に目にするのは、上空から見下ろす対馬のリアス式海岸でしょうか?

対馬特派員 鍵本拓弥

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