5、6月になると産卵を終えたグレが体力回復のために荒食いをするようになり、6月頃最盛期に入るので釣り人の間ではこの時期に釣れるグレを「梅雨グレ」と呼んでいる。冬に釣れる「寒グレ」は大型のグレが釣れるが、梅雨グレは、型(サイズ)よりも数を狙う釣りが一般的となっている。
6月15日、私が所属する「長崎南潮会」の春季大会で五島列島宇久島沖にある古志岐三礁に釣行することになった。
夜明けまで1時間ほど仮眠してから、マキエと仕掛けの準備に取り掛かる。
次に仕掛けは、道糸にサンラインのビジブルプラスの1.75号とし、ウキにガルツの巧派グレMサイズのG2、GPSのSサイズのG6をGPSロックで固定。ハリスはVハードの1.75号を使用し、道糸とハリスはガルツのライトスイベルで結束した。はじめはウキ止めをつけず全誘導仕掛けでタナを探ってみることにした。
結局、午前8時頃の潮止まり時の潮が緩んだタイミングに35cmと30cmのクチブトを仕留めたが、エサ盗りの猛攻がいやになり、午前9時に船が見回りにきたので瀬替わりすることにした。しかし、好調という情報のためか、なかなか空いている磯がないので、私たちは、空いていた古志岐島本瀬の「ロープ下横」というポイントに上礁した。
先ほどと同様の仕掛けを準備していると、先に竿を出していた山下さんが当たりを捉え、40cmほどのクチブトを釣り上げた。急いで釣り座に立って、仕掛けを15m右沖に投入し、足元にバラけるようにマキエを打ち流していくと、正面まで流れてきた巧派グレがスパッと消え去り、足元のハエ根に当たらないようにして取りこんだのは37cmのクチブトだった。
続けて33cmを取り込んだところで再びエサ盗りの海と化してしまったので、少し休憩することにした。休憩しながら海の様子を観察していると、上げ潮潮の勢いが増してきた。
再び竿を持ち釣り座に戻りマキエを撒いてみると、エサ盗りの下でグレがチラチラとエサを拾っている。仕掛けを投入するが、潮の流れが速く仕掛けが落ち着かないので、ウキを巧派グレSサイズの2Bに、GPSをSサイズのBに変更し、ハリ上50cmにガン玉のG7を取りつけ、タナは3ヒロとした。
足元にマキエをバラけるように数杯入れてから仕掛けを投入し、足元にマキエを撒いて流していくと、1投目からヒットしてくるが足の裏サイズでリリース。続けても同型ばかりヒットしてくるので、タナを少しずつ深くしていく。足元とワンド内の本流への引かれ潮にもマキエを撒いてから竿1本半のタナにした仕掛け投入する。右沖に投入した仕掛けが馴染み、ワンド内からの引かれ潮との合流点に達したところでウキがスパッと消え去り、竿引きの当たりとなった。瀬際でのやり取りなので、魚を怒らせないよう優しくやり取りしてタモいれしたのは41cmのクチブトだった。ようやく釣ることができた満足サイズにホッとする。続けて同じパターンで37cm~40cmのクチブトを数尾キープしたところで潮止まりとなった。
14時を過ぎた頃から下げ潮が左から右へとゆっくりと流れだしたが、当たってくるのは足の裏サイズのグレばかり。他船がロープ下の釣り人を回収に来たので見ていると、ロープ下から沖へと潮目ができているのが目に入った。ここからだと30m以上遠投しなければならないので、遠投ができるタックルに変更する。
ウキを銀舞の2Bに、その下をテンション水中の2Bに変更し、仕掛けが馴染んだらユックリと沈むようにライトスイベル下にG5のガン玉を取り付ける。
マキエを潮目に大遠投し、仕掛けはマキエの先に50mほど大遠投。さらにマキエを大遠投し、仕掛けを張りすぎないように流していくと、1投目から道糸が一気にはじかれる当たりがきた。引きを楽しみながらユックリとやり取りして取り込んだのは41cmのクチブトだった。その後は3連続で当たってきたが、37cm級にサイズダウンしたので、少し深めを探ってみようとガン玉のG6をライトスイベル下に追加する。同様に流していくとラインがスッと張って止まったので、穂先に集中していると穂先を押え込むと同時に道糸が弾かれるアタリがきた。重量感たっぷりの引きで慎重に寄せて取り込んだのは、43cmのクチブトだった。この後、40cm級を仕留めたところで時間となったので納竿した。
<渡船の連絡先>
渡船:ニュー レインボー(茅原船長)TEL:0956-59-2215
料金:15,000円