根野菜いっぱいの煮ごみであったまろ

寒くなると根野菜が美味しくなってきますよね。今回の長崎グルメは、冬の季節にピッタリな大村の煮ごみをご紹介します。煮ごみは、江戸時代に祝い事や仏事、祭りの日など特別な日に作られていた煮物。今でも大村市民の食卓に欠かせないメジャーな一品です。決め手となるのは、ゆでピーナッツ(地元の方はゆでピーと言います)。市販のゆでピーでもいいんですが、生落花生からチャレンジしてみました。さっそく市場へ行って南島原市布津町産の生落花生(1袋400円ぐらい)をゲット。

ゆでピーを作るには、まず半日前からひたひたの水につけておき、ふやけてきたらゆでます。ローマは一日してならず、煮ごみは半日では食べられず……。なお、ゆで汁は後で使うので捨てずにとっておいてください。

野菜はごぼう・れんこん・大根・人参・里芋&ゆでピー。そしてこんにゃく、厚揚げに干し椎茸に鶏肉です。煮ごみには決まった具材はないそうですが、だいたいこれらの具材がスタンダードのようです。プラス彩りに私はきぬさやを入れることに。

野菜は乱切りでも1.5cm角に切ってもOK。私は1.5cm角にそろえて切ったつもりが、バラバラに……。ごぼう・れんこんは酢水でアク抜きする、こんにゃくは湯通しなど、通常の煮物を作るのと同じように下ごしらえを。鶏肉と野菜を炒めた後、だし汁と、ここに落花生のゆで汁を入れて10分、アクをとりながら煮ます。だし汁も野菜と同じく、これというものが決まっていないようなので、私は干し椎茸の戻し汁を使いました。野菜が煮えたら砂糖、酒を加え、さらに10分煮て、最後にしょうゆを足して煮含めてください。

さやいんげんを添えて、完成!! 落花生のゆで汁を入れてみましたが……そこまで味に変化を感じませんでした。私の入れ方のタイミングと量に問題が!? 所要時間なんと2時間!! 具材が多くなると下ごしらえも増える。煮物ってたいへんだぁ。

作るのに疲れ果てた私は、煮ごみの本場・大村まで足を運ぶことにしました。確か市場へあったはず……とそんなかすかな希望を胸に大村市の商店街へ。ちなみに商店街利用の方は近くに無料の駐車場があります。

目指したのは大市通市場。ココのお惣菜屋さんにあったと思ったんです。さっそくいざ、中へ。

伊藤天ぷら店にありました~~~!!!! 伊藤さんのところでは朝10時半ごろには煮ごみができているとのこと。煮ごみはその家庭によって味が違うそう。こちらは鶏肉とかつおぶしの、飽きのこないあっさりだし。これならいくらでも食べられます!!

「コレも看板メニューよ」といわれて撮ったコロッケ。平成の時代で1つ35円とはお安い! できたては、甘いじゃがいもがふんわりと口いっぱいに広がる美味しさ。これは1人2、3個は軽く食べられるな……。と、思わず脱線しました。煮ごみやコロッケなどお惣菜は常時30~40種あるそうです。

人参・たけのこ・こんにゃく・里芋・椎茸・ごぼう・いんげん豆とゆでピーの煮ごみ。やはりこのゆでピーが入ることにより、煮物にしては珍しく子どもにも人気の一品となっているそう。100g158円とは嬉しいロープライス。野菜不足の方にもおすすめの郷土料理です。

伊藤天ぷら店

場所:大村市大市通市場内

TEL.0957-52-4027

営業時間:10時~18時

休み:日曜※祝日は営業


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