身近にひっそりといらっしゃる…そんなイメージのお地蔵さま。長崎のパワースポット・第2回めは、長崎市矢の平にある「横向地蔵堂」と「上町地蔵堂」へご案内します。もともと、人々を救うためにこの世に現れたといわれるお地蔵さま。きっとアナタも救われるはずです! まずは横向地蔵堂へ、いざ! 一番わかりやすいルートは、伊良林小学校のある裏道(写真)のところからが良いと思います。
伊良林小学校の裏道から歩いて5,6分のところ。ふたまたに分かれた、この道に到着するはずです。やや下り道の、左側を選んで進んでください。ここから徒歩ですぐのところに横向地蔵が安置されているお堂が見えてきますよ。
お堂に到着。横向地蔵堂は長崎四国八十八ヶ所霊場の第二十五番札所でもあります。道はアップダウンも少なく歩きやすいですが、意外に車の通行量が多いので、歩く時ちょっと注意が必要です。
じゃ~ん。横向地蔵さま。しかしなんで横を向いているの?と思った方もいらっしゃるはず。昔、森の木陰でどろぼうが盗んだ品物を売りさばく算段をしていた時のこと。ふと男があたりを見回すと小さな祠があり、そこにはお地蔵さまが立っているではないですか! びっくり仰天したどろぼうがひれ伏して許しを請うと、お地蔵さまが「一度だけ見逃してやろう。お前もしゃべるなよ」と顔をくる~りと横に向けられた。だけど、3年後、結局、このどろぼう自らが過去の過ちをしゃべってしまい、つかまってしまうことに。そんな話が残っているんです。う~ん、やはり悪さをするのはいかんですな。
お堂入口にある説明看板に、お地蔵さまが横を向いた物語が書かれています。看板に描かれた横向地蔵の絵もカッコイイ。
さて、ところ変わってこちらは、長崎市の長崎歴史文化博物館のある立山エリア。上町地蔵堂をご紹介します。歴博を右手にして、左側へ行く細道が3本あります。上から数えて2番目の、角に薬局のある道を少し行くと、左手に小さな祠が見えてきますよ。
日も暮れかけると、祠にも灯りがともります。昭和2年、上町の一部が東上町と呼ばれていた頃からあったといわれるお地蔵さまです。担当はこのお地蔵さまが大好きです。なぜかっていうと…。
美顔だから! 切れ長の目に、シュッとした鼻。通常のお地蔵さまは、どちらかというと年をとったイメージの風貌ですが、上町のお地蔵さまは、若者のようではありませんか? 永遠の20代…と、勝手に思っています。一説には、原爆の時、このお地蔵さまがあった一帯は被害が少なかったともいわれています。スーパー伝説が残るお地蔵さまに思わずうっとり。ちなみにお地蔵さまのよだれかけは、子どもを失った両親があの世で自分たちの子どもを助けてもらうために、生前子どもが使っていたよだれかけをお地蔵さまに供えたのが始まりらしいです。今も昔も、子を思う親の気持ちは変わりませんね。
横向地蔵堂
場所:長崎市矢の平2丁目3番1号
TEL:095-824-6449(矢の平地蔵堂保存会)
上町地蔵堂
場所:長崎市上町