素通りできない甘~い誘惑

日に日に春の気配を感じる今日この頃。みなさま、いかがお過ごしですか? 春はお花見シーズンですが、花より甘かモンが食べたいという方にピッタリの長崎名物をご紹介。

 

 

 

 

 

 

 

梅は咲いたか桜はまだかいな――まだまだ寒い日が続くというのに、梅は元気に咲いてました。ところでココはどこかというと……。

 

 

 

 

 

 

 

長崎市街地にある大徳寺公園です。大徳寺といえば、私の脳裏に浮かぶのはコレ。「長崎七不思議」のあの歌。

 

 寺もないのに大徳寺 平地にあるのを丸山と 古いお宮を若宮と 桜もないのに桜馬場 北にあるのを西山と 大波止に玉はあれども大砲なし しゃんと立ったる松を下り松 これで七不思議

 

これを大津絵節のリズムに合わせて歌います。長崎人なら、なんとなく聞いたことあると思いますよ。

 

 

 

 

 

 

 

伊勢町にあった大徳寺が、1708年(宝永5年)、こちらに移転。七不思議の歌のとおり、今は大徳寺はありませんが、手水鉢に当時の姿が描かれています。フルベッキなどの偉人たちとゆかりのある場所としても有名。

 

 

 

 

 

 

 

グルメ紹介なのに、なかなか出てこないじゃんと思った方、お待たせしました~! 大徳寺跡に来たら、ぜひ味わっていただきたいスイーツがこちら、老舗 菊水大徳寺さんの梅ケ枝焼餅です。素敵なお店の看板に、しばし視線が釘づけになること間違いなし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4個で600円とはなんとも良心的プライス。しかも、注文後、目の前で焼いてくれます。餡を素早く餅でくるんで、焼き型に入れ、じんわりと焼いていく。もしかして、出来上がるまで5分もかかってないのでは!?と思うほどの職人技です。香ばしいかおりとともに、いつの間にか、お餅がぷっくりと丸く盛り上がってくる。カタチからして「そりゃもう、うまかろう」と思わせる、説得力あるフォルムに拍手。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外はカリッと、中はふんわりの理想の食感。最近のスイーツは甘さ控えめで少々物足りなさを感じますが、こちらは甘党の期待を裏切らない甘さとボリュームで、思わずガッツポーズをしたくなります(←私だけか?)。後味がさっぱりとしているから、1個、ペロリといけちゃいます❤

 

 

 

 

 

 

 

この艶々のこしあんといったら。この滑らかさはココでないと味わえないかも。毎朝、お店の向かいの大釜に薪をくべて作っているそう。火加減、難しいですよね。目も離せないだろうし。諸々のことに感謝しつつ、熱々をいただきます!

 

 

 

 

 

 

 

あ、藤棚発見。ということは、5月頃は藤の花を見ながら梅ケ枝焼餅を食べられるのかぁ、やった~。私と似たような、花より団子的な女子がどこからともなくやって来た。だよね。この甘~いお餅の焼ける匂い、素通りできませんから!

 

老舗 菊水大徳寺 ℡095-826-9566

営業時間 10時~17時

休み 不定休 

常備菜にしたい甘辛そぼろ

今回のグルメは、浦上そぼろをご紹介。ネーミングの由来には諸説あります。「粗いせん切りのことをそぼろというから」「ポルトガル語のソブラート(余りものという意味)が転じたもの」などいろいろ。何はともあれ、まずは作ってみることにしました。

 

 

 

 

 

 

 

作る前に浦上そぼろのレシピが載った本やインターネットで予習したところ、マストな具材は豚肉、ごぼう、こんにゃくのようです。ごぼうは、ささがきが太くなってもいいとのことだったので、安心して!?粗めに切りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私がプラスした具材は、せん切りにしたにんじん、さっとゆでて細かく切ったさやいんげんに水で戻したしいたけ。ほか、揚げかまぼこやもやしを入れる方も。具材は、もちろん「そぼろ」で。豚肉も細かく切るということで、インパクトに欠けるのでは?と思いましたが、それが、かえってポイントかも。豚肉を大きくカットしてしまうと、豚肉の炒めものになっちゃいますから。豚肉の部位はお好みで。バラ肉でも、モモ肉でもOKです。

 

 

 

 

 

 

 

わりと「3行レシピ」的で、作り方はカンタン。①具材を粗いせん切りにする②サラダ油をひいた鍋に、豚肉を入れ、炒めた後、他の具材も入れて炒める③調味料を加えて炒り煮する。以上! 調味料は醤油、酒、砂糖。甘辛い、あのきんぴらごぼうの味に近いと思われます。だし汁を少し足して、しっとりさせる方もいれば、私のように、しいたけの戻し汁を少し加える方もいるようです。

 

 

 

 

 

 

 

長崎人たるもの、やはり砂糖は多めにしたいもの。年配の方は、今でも砂糖が足りないことを「長崎のとおか(遠い)」といいます。昔、砂糖が長崎から輸入品として入ってきた貴重な調味料だったことから来た言葉だといわれています。長崎から入ってきた砂糖が少ないから、長崎が遠い。上手い言葉ですよね~。言葉ひとつで、長崎の歴史も知ることができるなんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

浦上そぼろは、肉を食べる習慣がなかった日本人のために、ポルトガルの宣教師が、野菜と一緒に調理して食べることを教えたともいわれています。豚肉を細かく切るというのも、食べ慣れていない日本人のために、そうしたのかな~と思ってしまいました。浦上と名前がついているだけあって、浦上地区では、今でも家庭料理として作る方も多いとか。また、長崎市内の小学校の給食でも出されるそうです。作ってみて思ったけど、コレ、常備菜にピッタリ! 豚肉とごぼう、こんにゃくを軸に、いろんな具材を入れて、「マイ浦上そぼろ」を完成させたいと思いま~す。

シャキシャキ+個性的な苦味がやみつきに

長崎伝統野菜のひとつである長崎白菜。「唐人菜」といった方がピンとくる人も多いのでは。今回のグルメは、この長崎白菜にスポットを当てます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然ですが、ここは長崎白菜が生い茂る私んちの畑。実は、私の母親が園芸用品店から種を購入して、庭の畑で育てていたのです。昨年の10月頃に種を植え、12月の初めぐらいから芽がニョキニョキッと出て、成長するまであっという間でした。スーパーでよく見る白菜と違い、葉が内側にあまり巻かないのが特徴です。

 

 

 

 

 

 

 

長崎白菜の原産は中国北東部。病気に弱いと聞いていたけど、ウチの畑との相性がいいのか、意外にも次から次へと育ってきました。小ぶりですが、シャキッとした歯応えがなんとも美味。

 

 

 

 

 

 

 

素材そのものの美味しさを味わうべく、漬物にチャレンジ。塩をふり、重石をして約2時間。

 

 

 

 

 

 

 

白菜といえば、やはりキムチだと思い、キムチの素を入れ、さらに漬けること1時間……。パンチのある唐辛子フレーバーにしたことで、本来の味がわかりにくいのでは――漬けている最中に後悔した。だけど、その味に負けない、独特のほのかな苦味がありました。売られている白菜と明らかに違う風味です。余談ですが、長崎では正月のお雑煮の具材としてこの長崎白菜を使用することも。「名(菜)をあげる」といって立身出世を願うのです! みなさんも、今秋から育てるところから始めて、長崎白菜の入ったお雑煮に挑戦してみては。

お土産にも普段使いにも! 新長崎名物登場

無性に食べたくなるもの。ラーメン、焼きそば、そしてナポリタン。特に、ナポリタンは、若者よりも中高年の方に人気があるみたい。しかも、ここ何年か全国的にナポリタンブームだっていうし。そんな中、ついに長崎にもブーム到来!? その名も「ナポリタン」ならぬ「ちゃポリタン」。プププッと笑えるネーミングには秘密があった!

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幻の高来そばを買って食べるグルメ旅

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の長崎グルメは、諫早市高来町からお届けしたいと思います。高来町は諫早市の東に位置する町で、轟峡や多良岳など豊かな自然を有するエリアとしても有名です。その高来町のグルメとして、ふつふつと知名度を上げつつある高来そばが今回の主役。今までなぜメジャーでなかったかというと、そば粉を量産していなかったため、そば農家しか口にできなかったからだそう。しかし一昨年、幻の高来そば振興協議会が発足。幻のそばとして町おこしをしようと機運が高まっているんです! そこでさっそく高来町へ足を運んでみることにしました。国道207号線沿いの、紫のノボリが気になる産地直売所の轟街道ふれあい市にたどり着きました。  

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たっぷりあんこが嬉しい時津まんじゅう

今回の長崎グルメは、西彼杵郡時津町の名物・時津まんじゅうをご紹介。時津町はかつての海路の上陸地で、時津街道として栄えた歴史ある町です。1830年~1843年の天保年間には、すでにまんじゅう屋さんがあったといわれています。寒さが増すと温かそうな湯気が恋しくなったり、甘いものが食べたくなったりしませんか? 私も、街中で湯気を見ると、用事をそっちのけに、ついその発信源の方に近づいていく習性(?)があります。湯気好き必見、甘党必見! さっそく時津まんじゅうを探しに町内をぶらりとすることに。

 

 

 

 

 

 

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小浜ちゃんぽんで交流

今回は雲仙市小浜町の「小浜ちゃんぽん」が結んだ交流のお話。12月25日(日)~29(木)までの行程で島原半島に位置する雲仙市を福島県南相馬市の小学生の皆さんが訪れました。夜遅くに雲仙に到着した子どもたちですが、雲仙市教育委員会の方によれば「とっても元気」。翌日の小浜ちゃんぽん作り体験会場「愛野町公民館」にも元気にやって来ました。そんなみんなを拍手で迎えたのは雲仙市の子どもたちです。最初はお互いちょっとぎこちない感じ!?ちゃんぽん作りを通してゆっくり交流を深めていきましょうね~。

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根野菜いっぱいの煮ごみであったまろ

寒くなると根野菜が美味しくなってきますよね。今回の長崎グルメは、冬の季節にピッタリな大村の煮ごみをご紹介します。煮ごみは、江戸時代に祝い事や仏事、祭りの日など特別な日に作られていた煮物。今でも大村市民の食卓に欠かせないメジャーな一品です。決め手となるのは、ゆでピーナッツ(地元の方はゆでピーと言います)。市販のゆでピーでもいいんですが、生落花生からチャレンジしてみました。さっそく市場へ行って南島原市布津町産の生落花生(1袋400円ぐらい)をゲット。

ゆでピーを作るには、まず半日前からひたひたの水につけておき、ふやけてきたらゆでます。ローマは一日してならず、煮ごみは半日では食べられず……。なお、ゆで汁は後で使うので捨てずにとっておいてください。

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甘酒と長崎の関係!?

最近巷では「塩こうじ」など“麹(こうじ)”がブームになっているようですね。しかし、考えてみると長崎で麹はブームになるずっと前から身近なものだったような気がします。なぜなら甘酒をよく飲むから。県外から引っ越して来られた方も言っていました。「長崎の人って甘酒を飲む機会が多いよね」って。ふむふむ、確かにそう言われてみれば私の母も甘酒を自宅で手作りしているなぁ。

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